職場での同僚や仕事関係者は、時に仲間であり、時にライバルでもあったりしますね。
数字を競い合ったり、成績を競い合ったりしていると、真面目にやればやるほど心が疲弊してしまう、なんてこともあったりします。
そんな時に知っていると疲弊感から抜け出せるヒントをお伝えします。
◆嫉妬心、どうしよう?
相手と比べて嫉妬心ができる時、「負けるもんか!」という想いが大きく心を占めている時。
その想いが時として大きな自分の原動力になるということもあります。
感情ベースで考えると「負けるもんか!」というのは怒りの力。
怒りの力は自分に火を付けるのに役に立ってくれる力です。
しかしずっと怒りの力だけで自分に火を点け、自分を燃やし続けると、どこかで燃え尽きます。
燃え尽きた時、自分の中で感じる感覚は、自分には何もない、何も残っていない、という、大きな虚しさや絶望感が自分を襲ってきたりします。
「負けるもんか!」という嫉妬心が自分の心を大きく心を占めている時、見えているのは相手の大きさです。
相手がとても大きく見え、相手はよくできる、相手はいい成績を収めている、相手は素晴らしい。
そんな想いで自分が押しつぶされそうに感じていたりします。
相手を評価することは、悪いことなんかではなく、とても素敵なことです。
○○課のAさんはとても仕事ができる人。
上司にも信頼されていて、部下にも頼りにされて、人望も厚い。
この前も、Aさんを慕っている部下が良い仕事をして、Aさんが上手に部下を育てていると、Aさんの評判がますます上がっていた。
Aさんの企画案もいつも評判が良く、採用される。
Aさんはいつも素晴らしい!
自分もAさんを見習って頑張ろう!
そんな風に思えたら心は楽ですが、なかなか現実そうもいかなかったりしますね。
○○課のAさんはみんな仕事ができるって言ってるけど、良い部下を持ってるだけじゃないの!?
この前だってAさんの部下が良い仕事してたってAさんが褒められてたけど、仕事したの部下だし!
別にAさん何もしてないじゃないか!
部下を育てるって言ったって、そもそも仕事できるヤツが部下になればラッキーだし、仕事できないヤツが部下になったらこっちが何したって育つわけもない!…
こんな相手に負けるもんか!
なんて、相手のいろんなマイナスポイントを引っ張り出して自分の心を鎮めようとするけれど、鎮まるどころか、余計にイヤな感情が自分の中に広まっていったりするものです。
◆自分の価値を見てみよう。
実はここで、見失っていることがあります。
それは、自分の価値です。
相手が大きく、よくでき、いい成績を収め、素晴らしい存在として自分の目に映っているけれど、自分はとても小さく、全然できず、成績が出せず、役に立たない…
悔しすぎて、頭ではそんなこと考えてなんていないかもしれませんが、心の中で自分をそんなちっぽけに評価している時、相手に対してどうしようもない苛立ちや嫉妬心を感じたりするものです。
嫉妬心を感じる時、そこには「羨ましい」と思う気持ちがあります。
「羨ましい」という気持ちは
相手の持っているもの・能力・状態を見て
・自分にも欲しい
・自分もそうでありたい
と願う気持ちです。
要するに、相手にはあるけれど、自分には無い、と思い込んでいる状態なのです。
確かに、全く相手と同じもの・同じ能力・同じ状態では無いかもしれませんが、「自分には無い」のは真実なのでしょうか?
たとえばAさんと同じように部下がいる状態なのだとしたら、どんな部下だろうと、上司から自分が信頼され、評価をされて、仕事でもある程度の成績を残したからこそ、今現在部下のいるポジションについているのでしょう。
Aさんの部下を良い部下だと思えるということは、人の才能や仕事ぶりを認め評価する心を持っているということに他ならないでしょう。
これらは自分の本来持っている才能や素晴らしさ、頑張ってきた結果であり、自分に備わっている価値です。
これらの本来自分に備わっている自分の価値を見ず、相手の突出している能力・才能だけを見た状態で、反発心や怒りの力を使って自分を燃やし始めると、どう頑張っても残念ながら自分自身は満足感を得られなかったりします。
なぜなら、そもそもの
「自分はとても小さく、全然できず、成績が出せず、役に立たない…」
という想いそのものが間違っているからです。
素晴らしい成果を収めた人が価値がある、のではなく、元々価値がある人だから素晴らしい成果を収めることができるのです。
◆同じ線上に立つと、ライバルはとても良い仲間になる
相手の持っているものばかりを見て、妬ましく羨んでいるところから、自分の価値も、相手の価値も評価して、同じ線の上に立つことができると、ライバルは時として、とても良い競争相手にもなり、とても良い仲間にもなりえます。
怒りの力で自分を燃やし、ライバルに勝つことに一生懸命になっている時には見えなかった、仲間と助け合う、協力し合う、という手を取り合う視点が加わると、お互いの世界が大きく拓け、今まで想像もしていなかった可能性もグッと広がることでしょう。
カギは既に自分の中にある、本来備わっているあなたの魅力をあなたがどこまで認められるかです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。