お金に「いいお金」も「悪いお金」もないのですが、私たちは、これまでの人生でお金にまつわり経験したいろいろな「想い」をもって、お金を見ます。お金と仲良くしたいのであれば、お金に対する見方をポジティブなものにしたいですね。
日本人に多いのが、苦労しているお母さんを見て育ち、欲しいものを欲しいと言えず、手に入れようとしてお金を使うと罪悪感を感じてしまい、楽しくないというパターンです。我慢することがクセになっていますので、怒りもたまります。
怒りがたまるとそれを隠そうとするので対人関係も遠慮がちになり、助けを求めにくくなります。愛もお金も受け取りにくくなってしまうのです。お金を支払うたびに「お母さんのおかげ」と思って「ありがとう」と心の中で感謝してみてください。お金が生む豊かさを受け取りやすくなります。
◎リクエストを頂きました◎
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お金との関わり方に悩んでいます。
私が子供の頃は、父の稼ぎが少なくて母はいつも夜遅くまで内職をしていました。両親の稼ぎが良くなかったので、私は洋服を年に1~2度買って貰えばいい方でしたので、学校へはいつも同じ服を着ていき、いじめにあうこともありました。でも、母が悲しむのではないかと思い、洋服が欲しいことも、いじめられたことも言えませんでした。
そのせいか、私は今でも、お金を「困るもの」「不安なもの」と感じていて、自分の娘に使うお金でさえ、これに使わなければお金は無くならないのに、と思ってしまいます。
また、自分に何か困ったことや助けて欲しいことがあっても、なかなか自分から困っていると言い出せません。お金に困っても家族に相談できないし、友達や知人にも助けて欲しいと言えないのです。私はどうしたらそんな自分を癒していけるでしょうか。
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リクエストをありがとうございます。
お金に「いいお金」も「悪いお金」もないのですが、私たちは、これまでの人生でお金にまつわり経験したいろいろな「想い」をもって、お金を見ます。お金で苦労している両親を見れば、「お金=苦労、悲しみ」と心は自動的に思いますし、逆にお金によって助けられた経験があれば「お金=愛」と思えるでしょう。
お金をどう定義するかは、私たちの心一つです。
そして、お金をどう見るかで、お金との関わり方が変わってきます。
お金と仲良くしたいのであれば、お金に対する見方をポジティブなものにしたいですね。
ご相談のケースでは、お金でご両親が苦労され、自分も欲しいものが手に入らず、いじめにもあわれたとのことで、腹立たしく悔しい想いをたくさんされたのではないかと感じます。しかも、そのことをお母さまに言えずに抱えてこられたのですがから、一人で我慢する寂しさ、不安も感じてこられたのではないでしょうか。
お母さまの苦労を間近で見ていたのですから、「お母さんに大変な想いをさせてしまい申し訳ない」という罪悪感もあったのでしょうね。なので、「欲しいものを欲しい」と言うことを我慢するクセを身につけられたようです。
子供の頃にこうした経験をお持ちだと、お金は、まず、「自分には手に入らないもの」に感じてしまいます。そして「(容易には)手に入らない」のだから「使ってはいけない」と思いやすいです。お金を使おうとすれば、つい夜遅くまで働いていたお母さまの苦労が心をよぎり、それを使うことに申し訳なさ、罪悪感が出てきます。
お金で何かを買うときに、その買ったものや、買うという経験が「楽しい!」とか「助かった!」「良かった!」と感じられればいいのですが、お金を使うたびに、「もう次にお金は入ってこないのではないか?」という不安や「本当は我慢しなければいけないのではないか?」という罪悪感を感じるとしたら、せっかく大事な人のためにお金を役立てようとしているのに、ご自身の中にある大事な方への愛情を認められないから、辛いですよね。
お金を使うたびに不安や罪悪感を感じるとしたら、それはウンザリしますから、つい怒りがたまりやすくなると思います。自分の大切な人のためにお金を使うのは愛あればこそなのですが、その愛も認められなければ、やっぱり怒りがたまってきます。愛したいのに愛せないと、イライラするものです。
そんな怒りの矛先がお金に向かうと、お金を本当に使いたいところに使えないだけでなく、本来手にしていい収入も受け取れないことが多いです。本人的にはまったくそういう気持ちはないのですが、何かトラブルに阻まれてお金が入ってこないという経験をされやすいです。自分の怒りや不安を抑えなければと思えば、どうしても人間関係に引っ込み思案になりますから、遠慮してアドバイスや助けを求めることもできないでしょう。
お金は人を介してめぐります。
どんな感情でお金を受け取り、どんな気持ちでお金を使うかが大事です。
自分で変えられるのは、自分がお金を使うときですから、そこから意識を変えていこうと意欲を持ってください。心の中で、家族を支えるために働いてきたお母さんに「ごめんなさい」ではなく「ありがとう」と感謝しながら、日々の支払いをしてみてください。
お金を「出す」ということは、何かを替わりに「受け取る」ということ。「出す」たびに感謝するということは、その替わりに入ってくるものを心から「受け取る」ことができる、ということ。お金を「出す」たびに素晴らしいものを「受け取る」意識を持つことで、心を「受け取り」上手にしていきましょう。
(完)