最近、私のカウンセリングを使って下さる方を見ていると、
ご夫婦やカップルが増えてきました。
それも、面談カウンセリングは一緒に来て、
その後、そのカウンセリングの中で、
自分自身の問題を癒した方が良いと気づかれると、
個々にカウンセリングを使って自分癒しをされたりします。
今回は、その中でも、お子さんがいるケースの方に役立って頂ければと
思うお話をしてみたいと思います。
●最近の親の心境
夫婦というのは、ロマンスの時期が過ぎると、ケンカする時期が始まり
、その後、いわゆる倦怠期が来ます。
「あなたはあなた、私は私ね。これぐらいのペースの方が楽だわ。」
という距離です。
最近は、こどもを持たないうちに、倦怠期が来て別れてしまうケースも
少なくないかもしれませんね。
そして、多くは子どもが小さい頃こそ、何度か別れようと思う事も少な
くないのではないでしょうか?
もちろん、本気で決意するつもりはなくても、そんなふうに考えたり、
ついつい別れた方が楽かな?
なんて、ちょっぴりでも思ったり感じたりする事はないですか?
すると、
「こんな事思うと、こんな状態では、子どもに悪影響を及ぼすのではな
いかしら?」と思ったり考えたりしてしまう方が増えているようです。
そして、普段よりも子どもの様子が気になったり、自分の子育てに自信
がなくなってきたり、実際に、子どもに変化が見られて、すごく心配に
なったり、ネガティブな気持ちを体験するようです。
●本当に悪影響を及ぼすのかしら?
私がカウンセリングで最もよくお話しする事があります。
「それは、あなた自身が、今ある問題事態を解決できずにいますね。
その中で、問題を子育てに結び付けて、自分やパートナーを責め、
子どもに対して罪悪感を持つことが、もっと大きな問題を作っているの
ではないでしょうか?これ自体が、誰に対しても悪影響を与えているの
ではないかしら?」
すると、ほとんどの方は、気づいて下さるようです。
私達は、問題の上に問題を作るという事を日々やってしまいます。
そして、混乱したり、決して解決できない場所までたどり着く方もいる
ようです。一体、どこから手をつけていいのやら?とね。
もちろん、だからといって、自己攻撃や他人攻撃をすぐにやめられるわ
けではないと思います。
でも、自分の攻撃性に責任を持つことや、自分でも気づいていなかった
けれど、問題の上に問題を作っていることに気づくだけで、
影響性や問題解決への道のりは、違ってくるように感じます。
●子どもが願っているもの
小さいお子さんをお持ちの方は気づいていませんか?
また、お子さんが大きくなられた方も、思い出してもらえませんか?
自分がパートナーとケンカしていた時、倦怠期の中、子どもはどんな
反応をしていますか?していましたか?
あかちゃんの場合は、大泣きして親の気をそらそうとしませんか?
幼少時は、「ママ、パパ、やめて!!」と言いませんか?
もう少し大きくなると、言葉を発する事はやめて、
ケンカの後、親を励まそうと、子どもなりのギフト(言葉や笑顔、
自分のご自慢を見せにやってきたり、ただ引っ付いてきたり)を持って
やって来ませんか?
もっと大きくなると、良い成績をとろうと努力して親を励まそうとした
り、ちょっと逆説的だけど、反抗してケンカしている親の気をそらそう
とする子もいるかもしれませんね。
私には、5歳の娘がいます。
もれなく、私達夫婦も、ロマンス、ケンカ、倦怠期を経過し、
倦怠期には別れ話も出たけれど、お互いにカウンセリングを使ってそれ
を乗り越え、やっと昨年あたりから大ロマンスの時期に入りました。
大ロマンス期に入ると、もう何年も相手に優しくしてあげていない部分
に気づくようになります。
そして、倦怠期のなごりで、時々だけど、ちょっとしたケンカに近いコ
ミュニケーションもあります。
それを聞くと、もちろん娘には嫌な事のようで、敏感に反応します。
でも、娘の心配もなんのその、コミュニケーションで分かち合えるよう
になった私達を発見してくれます。
「ああ、良かった!!もう大丈夫なんだ。」
という感じ。
そう、子どもたちは、いつもいつも家庭が愛の場所であり、
平和で安心できて楽しい場所である事を願ってくれています。
そして、子どもたちなりに、今の自分に出来る事をして、
親を助けてくれているようです。
●プロセスを信頼する
私も自分がカウンセリングを受け始めた頃、両親に対する恨みつらみで
一杯でした。
その後、時間はかかりましたが、それが癒され、自分が親になる事を許
してあげれた頃、私には娘がやってきました。
そして、親になってみて、親の気持ちを理解せざるを得ない状況が一杯
で、最初は正直嫌でした。
出来る事なら、親を理解したくなかったようです。
今でも、「そうだったのか。」と思うことだらけ。
さらには、不思議な事に、親達に対して許せないと思っていた事を、
自分がやってることに至り、その苦しみや問題を理解しました。
その時、「プロセスって完璧だなー」って思ったのです。
●子どもは天使
もしも今、起こっている問題が、実は、自分が子ども時代に起こった事
の再現で、すっかり忘れていた事かもしれないと架設したならば。
心理学を使うと、自分の子どもが、あの時代の自分の心の反映を映し出
しているように見えます。
そこで、あの時代の自分自身を、あなたはどんなふうに扱ってあげます
か?
不思議な事に、自分の痛み癒さずに、それを再現しないようにと気遣い
子育てしていると、そうなってしまいがちのようです。
私は、主人とケンカしていた時、思わず子どもに当たってしまうことが、
ほんの数えるほどですが、正直言ってありました。
でも、その後で、必ず言う一言がありました。
それは、「さっきは、ごめんね。ママは、辛くってどうしようもなくな
り、あなたにも辛く当たってしまったの。ほんとうにごめんなさい。」
すると、娘は、「いいよ。」と必ず言って微笑んでくれます。
たぶん、私は、ママの気持ちもわかるけど、嫌な思いをした自分にも愛
を与えて欲しかったようです。
虐待される子どもの心理を勉強し、色んな話を聞いていますが、
先生方の中には、
「子どもは、体を張って、親を助けようとしてくれている」
というお話を聞いた事がありました。
この話は、あまりに逆説的なので、信じられませんでしたが、
今は、とてもよくわかるような気もしています。
もちろん、だからといって、子どもに何してもいいということではない
と深く深く思っています。
そして、子どもは、親を助けてくれる天使に違いないって思うの。
あなたの天使さんたちは、どんなギフトを持ってやって自分達の元に
来てくれていますか?
そのギフトに気づいてあげてますか?
受け取ってあげてますか?
えー、じゃあ、自分も両親にとって天使なのかしらね?!
たぶんね・・・
●最後に
私は、教育学者でも、社会学者や倫理学者でもありません。
また、心理学者でもなく、まだまだ自分の論説を唱えるまでには、
ほどほど遠いと感じています。
ここでは、自分の体験や約10年にわたるカウンセリングの実績や、
私が学んでいて役に立ったお話や比喩的表現も使わせて頂いています。
ご了承くださいませ。
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